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上手く伝えられるか分からないのですが、今日はとっても胸が熱くなることがありました(いつも熱くなっていますが。笑)

半年ほど前から、毎週2回、必ず私のカーディオキックボクシングに通って下さっているTracyさんという生徒さんがいます(うちのTではありません。笑)。

Tracyさんは、今は休職されていますが、以前は、スチュワーデスさんをされていました。偶然にも、我が家がずっと親しくさせていただいているパイロットのお友達Kevinとも、同僚であり、またお友達であるということが分かってから、まだお若かったパイロットをされていたご主人を2年半前に亡くされている(本当に、本当に、本当に、胸が痛くなるほどの悲しいお亡くなり方でした)・・・ということなどを断片的にですが、お話してくださっていました。


クールダウンの時にたまにかける「Por Ti Sere」という曲があります。今日は、その曲でキモチよくストレッチ、そして、レッスンに参加してくださって本当にありがとうございました、という挨拶で締めくくりました。

普段は、忙しそうにスタジオを後にするTracyさんなのですが、「どうしてもアナタに話したいことがあるの。」と、Tracyさんと、今日初めてレッスンに参加してくださったお嬢さん。

私のレッスンに初めて参加した日は、ご主人の命日だったそうです。2年経っても、悲しみの傷はとても深く、何をする気にもなれず、家でふさぎこんでいる日々だったそうです。でも、ご主人の2回目の命日だけは、どうしても一人で家にいることが出来ず、何となく・・・私の教えているスポーツジムに足が向いたのだそうです。そこで、たまたま私のレッスンを見かけ、面白そうなレッスンだからちょっとトライしてみよう・・・と、レッスンに飛び入り参加してくださいました。亡くなったご主人はマーシャルアーティストだったそうで(私と同じで、テコンドーをされていたそうです)、1時間のレッスン中、たくさんご主人のことを思い出され、なぜだか、とても嬉しくなったそうです。そして・・・クールダウンに私が流した曲が、あの「Por Ti Sere」。ご主人の大好きだった曲。お葬式は、その曲で、ご主人を静かにお見送りになったそうです。(私は気付きませんでしたが)マットに横になり、ストレッチをしている時、まるで亡くなったご主人が抱きしめてくれているようなキモチになり、涙が溢れ出てきたそうです。

そして、本当に偶然なのですが(必然?)、今日、娘さんが初めて参加してくださったレッスンの最後にかけた曲が、「Por Ti Sere」なのです。娘さんも、やっぱり泣いてしまったそうです。

Tracyさんご自身、だんだんと生きる元気を取り戻し、もう一度、何かにトライしてみようかな、というキモチになり始めたそうです。Tracyさんが元気になれるお手伝いが出来て、本当に嬉しく思います。そして、私達のお仕事って、人に何かメッセージを伝えることの出来る素晴らしいお仕事なんだ・・・と、改めて思いました。ハニーにこの話をしたら、「キミは、conduit(導管)みたいだね」と、言われました。

私から発せられた何かのメッセージを受け取ることが出来たのは、悲しみに暮れていたTracyさんが、閉じこもっていた殻の中から飛び出し、再び、色々なことを見て、聞いて、感じてみようと思ったからこそ起きたこと・・・そう思います。

もしくは・・・天国に行ってしまったご主人が、不思議な力を使って、私に、レッスンのエンディングに「Por Ti Sere」をかけさせたのかもしれません。

Tracyさんへ、そして娘さんへの「寂しがってばかりいないで、頑張って生きろよ」というメッセージ。


これからもメッセージを送り続けることの出来るconduitでいたいと思います。


「Por Ti Sere」


by kickpop | 2009-08-13 09:12 | お仕事